「土木広報大賞2019」受賞作品 



※「土木広報大賞2019」表彰式(2019/11/18)

講評

 今年は2回目の開催であり、初の『部門別表彰』を実施しました。応募が来るまでは、「どんな応募があるだろうか」と少々心配をしておりましたが、昨年を超える素晴らしい取組みが集まったように思います。また、今回の選考委員の方々は、それぞれの専門分野でご活躍、そして土木への深い愛を持っていらっしゃる方々でありますが、土木の業界が「非常におもしろい」、「楽しい」、「深みがある」という、新たな気付きを選考委員一同いただいたところでございます。
選考は、事前にいただいた応募資料に加え、選考委員自らがリサーチをさせていただき、賞を決定したわけですが、選考会では非常に悩み、「どこが良いか」、「どこを評価すべきか」と最後まで沢山の議論を重ねた上で、決定をさせていただきました。
今回受賞された皆様は、普段から情報発信や広報活動に熱心に力を入れてこられ、たとえこの賞がなくとも、継続して活動に取組まれていた方々であると思われます。そして、本日表彰式に一同に会し、「他地域、他領域でも、同じような取組みをしている方がいるのだな」と知ることで、新たな活力が高まるのではないか、また、他社の素晴らしさに気づいて自身に生かすという機会にもなるのではないかと思います。
これから表彰をさせていただきますが、「光の当て方によっては、また違う輝きを増す」というような活動もあるかと思いますし、また、自らの発信、広報で手ごたえを感じたところから、次なる広報活動が見えてくることもあるのではないかと感じております。後程、優秀賞の団体の皆様に活動紹介のプレゼンテーションを行っていただきますが、またそこで新たな気付きもあるのではないかと思います。
皆様が、「楽しみながら広報をされている」というところが一番の魅力だと思いますし、6分野(イベント、広告ツール、WEB、教育分野等)、様々な領域があるわけですが、その総合力がより高まり、自分たちが思う魅力以上の価値が世の中に伝わるよう、これからも展開されれば嬉しいです。
この度は、受賞おめでとうございます。

田中里沙氏(事業構想大学院大


 

最優秀賞

東京地下ラボ(若者向け東京下水道発信事業)
<東京都下水道局>

優秀部門賞

イベント部門 春吉橋「賑わい空間」の試行イベント
<国土交通省 九州地方整備局 福岡国道事務所>
映像・Webメディア部門 首都圏外郭放水路のインフラガイド多言語音声アプリ及び 洪水疑似体験ARアプリ
<国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所>
アイテム部門 土木偉人かるた
<土木学会誌編集委員会・土木広報センター 土木リテラシー促進グループ>
教育・教材部門 土木教育を通した小中高生向け広報活動
<日本大学工学部 土木工学科コンクリート工学研究室>
商業広告部門 「大阪国際女子マラソン」協賛を契機とした広報展開
<株式会社 奥村組>
企画部門 「ヒロノジンと学ぼう。」~岩手県立種市高等学校海洋開発科:南部もぐり育成PRポスター~
<岩手県立種市高等学校>

準優秀部門賞

イベント部門 「大人の社会科見学 江戸東京・川のなぜなぜ舟めぐり~シビルエンジニアから聞く川にまつわる話~」および関連セミナー
<株式会社 建設技術研究所 >
イベント部門 日本ダムアワード2018
<日本ダムアワード選考委員会>
イベント部門 Discover Doboku -日本の土木再発見-
<東京都市大学 都市工学科 吉川研究室>
映像・Webメディア部門 小島組100周年記念アニメーション『Grab Your Dream~現在・過去・未来』
<株式会社 小島組>
映像・Webメディア部門
風景創造計画「水辺で乾杯」
<ミズベリングプロジェクト事務局>
アイテム部門 静岡県防災的公園ガイド「CONPA」
<一般社団法人 静岡県建設コンサルタンツ協会 >
教育・教材部門 すべり面粘土を原料にした土のパステル「Dopas(ドパス)」による防災教育
<国土防災技術株式会社>
教育・教材部門 デミーとマツ式応援したくなる土木広報
<噂の土木応援チームデミーとマツ>
商業広告部門 鹿島建設企業広告「次の現場は、宇宙です。」の展開
<鹿島建設株式会社 >
企画部門 第二海堡上陸ツーリズム
<国土交通省 関東地方整備局 港湾空港部・東京湾海堡ツーリズム機構 >

 

 

【最優秀賞】 1件

東京地下ラボ(若者向け東京下水道発信事業)
<東京都下水道局>(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(東京地下ラボ)


【選考委員コメント】

「インフラ」は身近にありながら、なかなかその価値が見えづらいもので、まずは「若い方に知ってもらおう」ということで、大変斬新な企画であり、色々と個性的な取組みを展開されています。そのなか「個性が光る多様性」で、若い方に様々なクリエイティビティを発揮されておりますが、企画自体がとても面白く、「下水道の広報活動をする」ということよりも、「下水道の魅力をどのように知ってもらうか」という視点で、コンテンツを企画、展開されています。審査員一同「これは面白い」、「こういうアイデアがあったのか」ということで、高い評価を得ました。

田中里沙氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 若者層の関心喚起のために、広報の大きな「装置」を創出。当事者として映像制作や情報発信に参加をして、周囲の人たちを巻き込んで行くしくみが秀逸でした。インフラの価値を実感し、考えるきっかけを広げています。
  • 下水道の魅力を若い世代に伝えたい!という熱意が心に迫る、とても意欲的で素晴らしい取り組みです。
  • 社会インフラの根幹である下水道の役割の関心度・認知度を高めることは、社会全般にとって重要である。その啓発・発信活動として、次代を担う若者とコラボで実現したことをは、事業の存続発展とともに社会の持続可能性にとって意義深いといえる。
  • 8グループが制作したZINEの多様性が若い世代の下水道への関心を高めるとともに、下水道の魅力をユニークな形で広報している点が大いに評価できる。
  • 下水とZINE。まったく結びつきそうにない組み合わせの妙味に痺れました。どのZINEも個性的で、野心的で、嫉妬するほどいいなと思いました。
  • 主催者の東京都下水道局が前に出すぎず、大学生たちに自律的に活動してもらったことで、若者の自由な発想をうまく引き出した広報活動になったと思う。制作物(ZINE)のクオリティーも非常に高い。

 

【優秀部門賞】 6件






春吉橋「賑わい空間」の試行イベント
< 国土交通省 九州地方整備局 福岡国道事務所 >(福岡県)




「土木広報大賞2019」応募用紙(春吉橋「賑わい空間」の試行イベント)


【選考委員コメント】

「春吉橋」近辺は、出張でよく伺っているエリアです。
コンセプトが素晴らしいですね、皆様で考えられたのでしょう。地元に馴染みの深い橋の架替事業に関する一連のプロセスを、親しみやすく認知度・理解度を高めております。迂回路橋を「永久橋」と名付け、“令和への時代の架け橋”をイメージさせる発信等、時代の価値観をよく捉えていて、平成から令和へという時代感覚と、「サステナビリティ」の概念も組み込まれております。
また、技術者の等身大のポスターを掲出することによって、通行する人々がそこで同じポーズを取ったり、格好良く写真撮られたりしている姿など、地域に親しまれ、みんなで一体となって盛り上がる効果を生み出しました。技術者ご本人はもちろん、そのご家族も誇りに思われたと思います。

細田 悦弘 氏(中央大学大学院 戦略経営研究科 フェロー/(一社)日本能率協会 主任講師)


【その他のコメント】

  • 気軽に参加が出来、日常にとけ込みながら社会資本にあらためて目を向けさせる力のある企画でした。
  • 地元の若者を巻き込んだ、ゆるふわで穏やかな中に”橋愛”が感じられます。
  • 地元に馴染みの深い橋の架替事業に関する一連のプロセスを親しみやすく認知度・理解度を高めている。また、迂回路橋を「永久橋」と名付け、“令和への時代の架け橋”をイメージさせる発信等、「サステナビリティ」の概念が組み込まれている。
  • パネル展、千年夜市、来場者へのアンケート調査などのイベントの内容を、動画を含めて、ホームページ、新聞への掲載、チラシの配布などにより分かり易く広報している。
  • 福岡の街のど真ん中で、これだけダイナミックな仕掛けを実現した実行力に、ただただ脱帽です。通り過ぎるだけの橋を、心地よい「場」に変えてしまう魔法、素敵ですね。
  • 仮設の迂回路橋を本設の賑わい空間として残す、という英断に拍手を贈りたい。橋は、ただ渡るだけでは印象に残りにくいが、イベントで盛り上げることで、しっかりとその意義を伝えている点が評価できる。



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首都圏外郭放水路のインフラガイド多言語音声アプリ及び 洪水疑似体験ARアプリ
< 国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所 >(千葉県)




「土木広報大賞2019」応募用紙(首都圏外郭放水路のインフラガイド多言語音声アプリ)


【選考委員コメント】

やはり「見えないものを見えるようにする」という意味では、現在、様々なテクノロジーが言われておりますが、まさしくARが今回の企画にぴったりだったなと思います。実際にARアプリを使わせていただくと、水の表現など非常によくできており、広くあまねく多言語化もされています。海外の方にも日本の土木の凄さや精密さ、そして何より皆様の力によってできているところを、アプリを通して、もっと沢山の方に知ってもらえると良いなと思います。
私は、映像やWeb、ARアプリなど、様々な表現をいつも扱っておりますが、見えない地下がどんどん見えてくること、また、災害に対しても、陰でずっと力を発揮しているなど、「見えないものを可視化する」という、素晴らしい試みのため選考をさせていただきました。

齋藤 精一 氏(㈱ライゾマティクス 代表取締役)


【その他のコメント】

  • 洪水の危機を見える化して、防災減災の意識を高めるコンテンツです。多言語による情報発信は、ニーズが高く、ARを活用したわかりやすさも追求されていました。
  • 行政と民間企業が連携して、首都圏の水災害への防災の今!をリアルに体験できる試み。是非、沢山の人に知っていただき、個々人の防災意識を高めることにつながって欲しいです。そのきっかけを作る素晴らしい取り組みだと思います。
  • これまでは一般の人々にはなかなか目にしない地下放水路という施設を、インフラツーリズムというアレンジや、アプリ等の現代ならではのツールを駆使して、広報機能とエンターティメント要素を両立させて、成果につなげている。
  • 首都圏外郭放水路の治水施設としての機能や役割を理解してもらうために、「インフラガイド多言語音声アプリ」や「洪水疑似体験ARアプリ」を制作したことは広報ツールに一石を投じている。
  • 一度は行ってみたいとずっと思っている「東京地下神殿」。洪水疑似体験アプリには興奮しました。





土木偉人かるた
< 土木学会誌編集委員会・土木広報センター土木リテラシー促進グループ >(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(土木偉人かるた)


【選考委員コメント】

この作品は、日本のインフラ整備に貢献された古今東西の偉人をかるたというゲームにしたものですが、特に2つの点で非常に素晴らしいと思いました。
1つ目は、かるたという「遊び」と「広報」をうまく結びつけた点です。かるたは子供がメインターゲットだと思いますが、子どもを対象にした広報では、「楽しさ」が非常に重要な要素となるからです。
2つ目は、「誰もが知っているような歴史上の有名人が、実は優れた土木プランナーであった」という視点で紹介している点です。例えば、空海や行基などのお坊さんは、仏教を普及したという点ではとても有名ですが、実は満濃池や狭山池のような、後のダムのもととなるインフラの建設を指揮していたということはあまり知られておりません。また、徳川家康、武田信玄、豊臣秀吉などは、戦国武将としては有名ですが、実は国を治めるため、基盤となるインフラ整備に力を入れておりました。このように、歴史上の人物の知られていない土木プランナーとしての一面をかるたで子ども達に広報していくのは、とても素晴らしいことだと思います。
実は、私自身、昨年、このかるたを使ったかるた大会に参加した経験があります。前の晩に必死で全部覚えて参加したのですが、かるたを取るとなると、瞬発力がものをいって、1枚も札を取れないという悔しい思いをしました。機会があれば、ぜひまた敗者復活をしたいと思います。
こうした作品(かるた)を制作されたこと自体が素晴らしいのはもちろんのこと、広報効果を上げるうえでさらに重要なのは、このかるたが使われ続けていくということです。これからも普及に努めていただければと思います。

三上 美絵 氏(スポータ フリーライター)土木広報戦略会議 委員


【その他のコメント】

  • 誰もが利用できる広報ツールとして魅力があり、活躍のシーンが今後も多数考えられる。専門家の編集によるクオリティの高さから、子どもたちには将来の業界や職業への興味にも繋がると思います。
  • 大人も子供も参加でき、遊びながら楽しく様々な土木事業や近代の偉人の功績を学べるユニークなアイテム
  • 近代社会への貢献者・土木業界の偉人について、受動的に教育するのではなく、カードゲームというツールやわかりやすいイラスト・図版で興味喚起ができ、若年層の好奇心にも訴求できている。
  • 楽しく遊びながら土木の歴史的役割や価値を知る・学ぶツールとしての土木偉人かるたは、能動的に土木史について学ぶことができ、広報の範囲を大人から子供まで広げている。
  • 偉人一人ひとりに対する考察やまなざしに、深い尊敬と愛情を感じました。うちの娘もこのかるたで遊んでいます。
  • 「かるた」という遊びを通して土木偉人を学び、その人物を通してインフラへの興味を惹起するという狙いが秀逸。子どもをターゲットとした広報活動で最も重要な「楽しさ」が盛り込まれている点が素晴らしい。実際にこのかるたで遊んだことがあるが、参加した大人たちも夢中になっていた。






土木教育を通した小中高生向け広報活動
< 日本大学工学部 土木工学科 コンクリート工学研究室 >(福島県)




「土木広報大賞」応募用紙(土木教育を通した小中高生向け広報活動)


【選考委員コメント】

子供たちを対象にした「教育・教材」による広報については、将来の土木の担い手となる子供たちへの教育という面に加え、実際に体験してその教材や経験を持ち帰って親御さんに報告するという波及効果も期待できる等、非常に重要な広報手段であると思います。その辺りを非常によく理解されていて、かつ、一過性のイベントで終わるのではなく、持ち帰って興味関心を継続してもらうための沢山の工夫が凝らされております。
例えば、「橋梁のペーパークラフト」は、制作過程で部材の名前を理解出来、また、そもそも組み立てる過程が施工手順そのままであるなどの工夫をされています。「コンクリートオブジェ・ストラップ工作」では、リアルな体験として、実際に超高速で固まるコンクリートを使用して型枠に流し込む点や、記念として持ち帰りやすいようキャラクターデザインのオブジェや携帯ストラップにする等の工夫がされています。また、小中学生、高校生以外にも、「簡易橋梁点検チェックシート」など、年齢や知識レベルに応じた様々な工夫をされている大変素晴らしい広報だなと思います。引き続き、教育・教材ともに継続をしていただければと思います。

岡村 次郎 氏(国土交通省 大臣官房 技術調査課長)土木広報センター次長


【その他のコメント】

  • 大学生が小中高校生向けに考えたツール(ペーパークラフト)が新鮮で、丁寧な設計、細かな工夫、遊び心のある楽しさに惹かれました。
  • 小学生から高校生に「土木には絶対に欠かせない“コンクリート”について徹底的に知って欲しい!」という思いが具現化され、とても分かりやすい活動だと思います。今後も長く継続してほしいです。
  • 小中学生を対象に、年齢の近い「土木工学科」の学生が、わかりやすく伝えようという工夫や地道な努力がうかがえる。土木業界として、主体の大学生をはじめ小中学生といった将来世代の関心を高める好取組みといえる。
  • 橋のペーパークラフト、コンクリートオブジェやストラップの工作、橋梁点検の教材は、小中高生向けの広報活動として出色であり、土木工学に対する意識向上に直結している。
  • スケールがデカすぎてとらえどころのない「土木」を、指先で体感できる。参加した子供たちの記憶にはしっかり刻まれる試み。素晴らしいです。





「大阪国際女子マラソン」協賛を契機とした広報展開
< 株式会社 奥村組 >(大阪府)




「土木広報大賞2019」応募用紙(「大阪国際女子マラソン」協賛を契機とした広報展開)


【選考委員コメント】

広告の作り手として、僕はとにかく早くて太いコミュニケーションが大好きで、自分自身もそういう広告づくりに強いこだわりを持っています。
・一度見たら忘れない
・しっかりと商品やクライアントの存在感アップに貢献する
このふたつを叶える表現こそ、信じられる広告だと考えています。
・「奥村組」この会社名をチャーミングな女性として擬人化する。
・奥村組に漂うまっすぐな熱量が、確実に表現されている。
・女性が主役の女子マラソンという場で、効果的にメッセージする。
3つの要素がしっかりと噛み合い、力強いキャンペーンを実現した。その熱意と作戦が素晴らしいと思いました。建築現場のヘルメットさえもサマになる、森川葵さんの底知れぬ魅力にも圧倒されました。

渡辺 潤平 氏(渡辺潤平社 コピーライター)


【その他のコメント】

  • レースにかける選手たちの姿と奥村組の仕事姿勢を重ねる協賛に共感が集まりました。当日の協賛ブースでは、普段は見られない工事囲いの中を見せて、技術や安全への取組などが共有され、理解が深まりました。
  • どうしても「男性社会」「建設会社の仕事を知る機会は少ない」と捉えがちな人が多い中、女子マラソンへの協賛を通して多様な人たちと触れ合い、土木への理解をPRしたことは印象に残ります。
  • 地元を代表するイベントへの協賛による「CSR発想の企業広告」の好事例である。さらには、業界として個社としての女性への認知・理解によって、ダイバーシティの要素もある。そして、震災復旧ドラマへの協力による社会的存在意義の訴求にもつながっている。
  • 単独の会社という立場での「大阪国際女子マラソン」協賛を契機とした広報の展開は、一企業だけでなく、土木事業を担う建設業界のイメージアップに大きく貢献している。
  • 「奥村くみ」このキャッチーなキャラクター名で、一気に世界観に引きずり込まれる、強くて太い広告キャンペーン。いいですね!



「ヒロノジンと学ぼう。」岩手県立種市高等学校海洋開発科:南部もぐり育成PRポスター
< 岩手県立種市高等学校 >(岩手県)




「土木広報大賞2019」応募用紙(「ヒロノジンと学ぼう。」~岩手県立種市高等学校海洋開発科:南部もぐり育成PRポスター~)


【選考委員コメント】

強烈なインパクトで記憶に残るポスターとキャッチコピー、若い世代だからこそできる企画であり、多くの人たちに視覚から迫る素晴らしいポスターでした。
恥ずかしながら私は、港湾工事や橋梁工事の際の、海洋土木や海洋開発のインフラ整備に不可欠である潜水士、南部潜りの存在をポスターで初めて知りました。どれだけ大変で、どれだけ大切なことをなさっているかということがよく分かりました。私たちの生活の根底を支えてくれているということを気付かせて下さった非常に印象深い企画でした。潜水士、南部潜りの存在意義というものを私も深く、深く、自分の心に刻みました。
本当は、実際に現地に行き、どんな風になさっているのかを是非見てみたいと思っていたところ、ヒロノジンが本当にここ(土木学会)に来てくださいました。お目にかかれて大変嬉しく思います。美しい企画、そして、素晴らしいポスターだったということを皆様によくご覧にいただけたかと思います。これからも大胆で斬新でそして未来を担う若い世代にPR出来る面白い企画を期待しています。是非、今後も活躍を続けていただければと思います。本日はありがとうございました。おめでとうございます。

岩嵜 いづみ 氏(中央エフエム㈱ ナビゲーター・プロデューサー)


【その他のコメント】

  • インパクトのあるキャッチフーレズとビジュアルのポスターで、気になった人は多かったと思います。潜水と土木を学ぶ事のできる学科を有する高校の魅力が大いに伝わり、効果も出ています。
  • 強烈なインパクトで記憶に残るポスターとキャッチコピーは土木の持つ可能性を大きく進化させてくれました。
  • 広告手法(クリエィティブ)の力を戦略活用し、専門性の高い「海洋開発科」について、関心を高めた。結果として、受験希望者が増えれば、当該分野の持続的発展につながり、地元産業の持続的成長に寄与する。
  • 岩手県立種市高等学校海洋開発科の生徒が学科の将来をかけて制作したポスターは、新鮮で、 インパクトのあるデザインであり、訴える力が非常に強い。
  • 「ヒロノジン」このフレーズが何より秀逸ですね。ポスターのクオリティの高さに、完全にやられました。

 

【準優秀部門賞】 10件

全体としては、(優秀賞と準優勝どこが違うかという議論になるかもしれませんが)本当に皆さん、甲乙付け難い素晴らしい企画を沢山出していただいたと思います。広報全般に、企画をするだけではなく実行まで持っていったという点、「広報は実行して価値がある」ものですので、実行して反響や手ごたえを得て、次なることに活かすことで、価値の循環が広がったと思います。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)

 






「大人の社会科見学 江戸東京・川のなぜなぜ舟めぐり~シビルエンジニアから聞く川にまつわる話~」および関連セミナー
< 株式会社 建設技術研究所 >(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(「大人の社会科見学 江戸東京・川のなぜなぜ舟めぐり~シビルエンジニアから聞く川にまつわる話~」および関連セミナー)


【選考委員コメント】

企業の土木技術者「シビルエンジニア」が案内役を務めるクルーズは価値が高く、参加者の満足度や波及効果が高い。土木が創りだす江戸の美意識に触れる体験は、口コミでも広がっています。丁寧な活動をぜひ継続してもらいたいと思います。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 大都市における水辺・舟運活用等が期待される中、日頃はなかなか見ることのできない土木構造物を水辺から確認することでもっと身近に土木を感じてほしい、というユニークな視点からの試み。土木技術者との接点があることも面白いです。
  • 都会における川からの視点でさまざまな土木構造物を実際に目にしながら、専門家からの解説を聞くことで、認知・理解を深めている。10年にわたって支持され、継続していることも評価に値する。
  • 水辺を中心とする江戸・東京のまちの発展の歴史などを、東京都心の中小河川をめぐるクルーズを通して、一般の人に分かり易く解説している点がインフラの効果的広報となっている。
  • 自分も参加したい!と瞬間的に思いました。狭く深く、なアプローチがグッと来ました。
  • エコロジカルな電気船による川めぐり。エンジニアなどが同乗し、橋梁の構造など技術の話を実物を見ながら分かりやすく解説する点で、高い広報効果が期待できる。





日本ダムアワード2018
< 日本ダムアワード選考委員会 >(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(日本ダムアワード2018)


【選考委員コメント】

ダムの活躍に思いを馳せ、その功績を讃え、ファン同士が語り合う企画自体がユニークで、話題性も高いところです。マスコミのなかもにファンが増えつつあると聞いています。ファンの情熱は、いずれ関心の低い人をも動かすようになると期待します。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • ダムファンが自発的に組織し、巨大土木構造物の魅力を評価・発信するという、今の時代ならではの画期的活動です。『ダム女』の拡大など今後の動向も気になります。
  • メディアへの露出が少なく、一般の生活者からは縁遠い存在であるダムにさまざまな角度からスポットを当て、認知・理解を促進している。
  • イベントとして6回目を迎えた日本ダムアワードを通して、一般の人があまり目にしないダムを、マスコミを含めて、広報・宣伝している点が高く評価できる。
  • ダムという一般的に取り上げられることが少ない土木構造物の活躍を、ダム愛好家という土木業界以外の方々が讃えることにより、ダムに関する社会的意義やダムに対する親近感などの醸成に大いに寄与した取組であると評価します。
  • 各アワードの名称に、声を出して笑ってしまいました。ダムフェチの気持ちが何だか分かる気がします。
  • ダムマニアの投票によるアワード。「放流賞」などダムの活躍ぶりに対して勝手に賞をあげてしまうところが楽しい。管理者ではなく一般のファンが手掛けるありがたい広報活動。





Discover Doboku -日本の土木再発見-
< 東京都市大学 都市工学科 吉川研究室 >(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(Discover Doboku -日本の土木再発見)


【選考委員コメント】

土木の魅力と醍醐味を次世代に繋いで行こうという思いを形にして、継続し、進化する活動は素晴らしいと感じます。送り手が楽しみながら発信する情報は、大変魅力があります。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 「土木wikipedia」とも呼べるような日本の土木を網羅した内容は、何かを調べたい時に大変役に立つ、心強いツールとして活用させていただきたいです。
  • 多くの人間の寿命より長い土木施設の持続可能性のために、次世代への継承に向けた社会の理解を促進する取り組みである。プラットフォームも、時代にふさわしくインターネット環境をうまく活用している。
  • 画像を主体とする投稿ストック型サイトが集めた写真は、キーワードの並びが物語るように、インフラ大図鑑のイメージが浮かぶような出来栄えである。
  • Discover Dobokuというタイトルが、力強くてとても好きです。土木の雄大さとまっすぐに向き合っていて、カッコいい取り組みだと感じました。
  • 土木構造物の写真投稿ポータルサイト。技術者から土木マニア、アマチュアカメラマンなどさまざまな属性の人たちがそれぞれの視点で切り取る構造物の姿が面白い。ビジュアルをメインにすることで、一般のファンにも楽しめるサイトになっている。



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小島組100周年記念アニメーション『Grab Your Dream~現在・過去・未来』
< 株式会社 小島組 >(愛知県)




「土木広報大賞2019」応募用紙(小島組100周年記念アニメーション『Grab Your Dream~現在・過去・未来』)


【選考委員コメント】

この動画を皆さんにぜひ見ていただきたいなと思うところです。過去から未来に向けて、土木を通して社会に貢献をしてきた小島組の歴史をテンポよく知る事ができます。暖かみのあるアニメーションから企業の人柄が伝わってきました。何度も見たくなります。繊細な価値観がよく表現されているということで評価を受けました。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 地元に愛されてきた一企業が、これまでの思いと未来への挑戦の決意を分かりやすく表現した、ほっこりさせられる映像でした。
  • 100周年記念のビジュアルも秀逸だが、その祝賀の場に、ステークホルダー(全職員とその家族、取引先、協力会社)を巻き込んでいることが現代の企業経営のセンスがうかがえる。次の100年という視点も、自社と業界のサステナビリティの要素として評価できる。
  • ノスタルジックであるが新しい浚渫の世界を、創業100周年を迎えた時期にコンパクトにまとめた広報活動は、特徴的なアニメを通して広く世の中に浸透させている。
  • 土木という言葉のもつイメージを完全に裏切る、繊細な世界観に圧倒されました。



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風景創造計画「水辺で乾杯」
< ミズベリングプロジェクト事務局 >(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(風景創造計画「水辺で乾杯」)


【選考委員コメント】

東京の水辺を活性化するイベント企画や事業を多様なメンバーで議論し、実現しようとしている取組は価値があり、今後も広がると感じます。地域への良いお手本ともなります。属する企業の経営資源を生かしたアイデアが光ります。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 水辺を媒介として地域イベント化し、ムーブメントに至っている。結果として、河川風景への親しみと景観保護等の土木意識が高まっている。
  • 「水辺で乾杯」の特設サイトへの総アクセス件数が26万件を超えている点が、新日本水辺風景創造計画として地方創生につながる可能性を示唆している。
  • 理屈抜きで、ワクワクしますよね。いつまでも続けて欲しいイベントです。ああ、ビール飲みたい。
  • 7月7日午後7時7分に、思い思いの水辺に集い、全国一斉に乾杯をする。ただそれだけのプロモーションだが、特設サイトに各自が乾杯の写真をアップすることで一体感のあるイベントになっている。ソフトな仕掛けで自分たちの身近にある水辺のよさを再認識するムーブメントを起こし、土木広報の新しい手法を提示している点が評価できる。





静岡県防災的公園ガイド「CONPA」
< 一般社団法人 静岡県建設コンサルタンツ協会 >(静岡県)




「土木広報大賞2019」応募用紙(静岡県防災的公園ガイド「CONPA」)


【選考委員コメント】

わくわくする動画で、「防災的公園」という概念を作り、運用していく姿勢に共感を覚えました。普段公園に来て、何気なく防災を意識しておくことはたいへん教育的にも有効なことであり、他地域も学べるところです。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 南海トラフ巨大地震による大被害が想定される静岡県で、身近な公園から防災施設を考えよう、という取り組みは興味深いです。土木の重要性も伝えつつ、地域全体で取り組む活動に多くの関心を生むと思います。
  • 防災への関心の高いエリアである静岡県において、身近な存在である「公園」と、暮らしに欠かせない「防災」を組み合わせ、身近な「公園」というテーマで訴求。自社及び業界への理解・興味喚起とともに、防災意識の醸成を図るという共通価値の創造を図っている。
  • 身近な存在である「公園」と、暮らすうえで欠かすことができない「防災」を組み合わせたテーマを取り上げ、パンフレットを制作したことは、教育機関での活用をより効果的にしている。
  • これはすごいと思いました。この情報に触れることで、目の前の風景に意味が生まれる。防災の意識が自然と高まりますよね。






すべり面粘土を原料にした土のパステル「Dopas(ドパス)」による防災教育
< 国土防災技術株式会社 >(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(すべり面粘土を原料にした土のパステル「Dopas(ドパス)」による防災教育)


【選考委員コメント】

アートを通して防災や土木の知識を得てもらおうという教育は、そのツールもワークショップも内容が充実していると感じます。参加者の関心や地域特性を勘案した教育の提供も特徴的です。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • すべり面粘土?馴染みのないワードが実は私たちの足元、すぐ近くにある、ということを強く印象付けてくれました。自然素材を教育に生かし、防災教育につなげていくという発想のユニークさに驚かされました。
  • CGをはじめデジタルテクロノジーが日常化する今日だからこそ、自然の風合いはプレミアム感がある。すべり面粘土や土質試験後の試料を活かしたパステルは、自然な手触りや視覚効果によって、土の性質や地質と災害の関係性などの啓発につながる。リアルな素材による教育効果が功を奏している。
  • 災害から安心安全な生活を守る土木技術と防災の関係性に目を向けてもらうために、すべり面粘土を原料にした土のパステルを利用した広報活動は、ユニークである。
  • すべり面粘土の存在に、まず驚きました。僕も一度触ってみたいです。防災教育にも、いろいろなアプローチがあることを実感しました。
  • 土質試験で使用後の試料から、子どもの画材となるパステルを開発したというアイデアがまず素晴らしい。このパステルを使って絵を描くことで、地質や防災へと想像力を湧かせるワークショップを開催する手法も高く評価できる。






デミーとマツ式応援したくなる土木広報
< 噂の土木応援チームデミーとマツ >(福岡県)




「土木広報大賞2019」応募用紙(デミーとマツ式応援したくなる土木広報)


【選考委員コメント】

昨年、初めてお会いして大変な衝撃を受けました。『土木広報パーソンオブザイヤー』という賞があればきっとこのお二人が受賞されるのではないかと思います。広報大使として発信を続けている存在で、「土木は優しさをカタチにする仕事だ」という気持ち、理念に基づいて、その情熱を持って、特に、未来の担い手、子どもたちから憧れと親しみが持たれているところに大変な活動の価値を感じます。これからもますます有名になっていただければと思っております。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 組織のネーミングを含め、親しみやすく、子どもたちに土木の重要性や魅力を伝えている。持続可能な社会の実現のために、「土木は百年後も人の役に立つ仕事」であることを肩肘張らずにフレンドリーに伝承し、業界の発展や自社へのグッドウイル醸成につなげていこうとする志がうかがえる。
  • 子ども達に「土木は優しさをかたちにする仕事」と座学で教え、2018年の土木学会土木広報大賞優秀賞受賞後も継続的に新しい工夫を凝らしている点が評価できる。
  • デミーさんとマツさんのバイタリティ、ただただ敬服です。「伝える」って、やっぱり人の熱意と創意なんだなと痛感しました。





鹿島建設企業広告「次の現場は、宇宙です。」の展開
< 鹿島建設株式会社 >(東京都)




「土木広報大賞2019」応募用紙(鹿島建設企業広告「次の現場は、宇宙です。」の展開)


【選考委員コメント】

業界を担い、将来の可能性を見せる広告メッセージであり、幅広い業界、人々に接点を広げる事ができたと感じます。英語版もあり、スケール感と業界を担って社会のなかでその価値観をどんどん広げていくのだという風な強い想いが、「次の現場は、宇宙です。」のなかに表現されているということで高い評価を得ました。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 「BtoBブランディング」としての企業広告の成功例といえる。“企業広告”の効能は、顧客(取引先)だけではなく、リクルーティング、そして社員など、幅広いステークホルダーへの訴求効果がある。業界の社会使命、自社の存在意義を次世代にも示すメッセージが込められている。メディアミックス効果も功を奏している。昨今の売り手市場において、「採用ブランド」の向上につながったといえる。
  • 建設業からの「宇宙へのメッセージ」により、若い世代に建設業の素晴らしさを伝えるとともに、企業広告として英語版も作成して具体的に内容を説明している点が評価できる。
  • 鹿島建設さんのスケール感と、建設業への強い愛が色濃くにじみ出る、素晴らしい広告だと思いました。



第二海堡上陸ツーリズム
< 国土交通省 関東地方整備局 港湾空港部 東京湾海堡ツーリズム機構 >(神奈川県)




「土木広報大賞2019」応募用紙(第二海堡上陸ツーリズム)


【選考委員コメント】

歴史遺産を地域活性や観光に活かしながら、その価値を理解してもらう取組が特徴的で、今後の良い事例にもなると感じました。実は、多彩な関係者の調整や協会団体をまとめるのが大変なところですが、実行まで漕ぎつけたというところが素晴らしく、世の中に恩恵をもたらしました。

田中 里沙 氏(事業構想大学院大学 学長)


【その他のコメント】

  • 東京のこんな近くに貴重な遺構が残されていることを初めて知りました。是非、参加して上陸したいです。今後も定期的に継続してほしい企画です。
  • 第二海堡上陸を通じて、インフラや遺構めぐりに世間の関心を集めた。インフラツーリズムの普及に貢献した。
  • 「東の軍艦島」とも呼ばれる第二海堡上陸ツーリズムを、関係省庁と有識者によって組織した「第二海堡上陸ツーリズム推進協議会」を中心に企画し、実行した点が評価できる。
  • インフラツーリズムって、やっぱりワクワクしますね。幅広い人に参加してもらうためのきめ細やかなコンテンツに、強い熱意を感じました。